小さな魚たちが生んだ、大きなチームワークの力
海を泳ぐ小さな魚たち。彼らは無力かもしれないけれど、-勇気を持ち寄れば奇跡を起こすことができる-
そんなメッセージを届けてくれる絵本「スイミー」。子どもだけでなく大人の心にも深く響く一冊です。
教科書にも載っていたお話なのでご存じの方も多いのではないでしょうか?
絵本「スイミー」はレオ・レオニ作、谷川俊太郎の美しい訳が魅力。小さな魚たちの勇気と連帯を描く感動作で、美しいイラストと詩的な言葉が親子の心に響きます。

スイミーって、ただの魚の話じゃなくてすごく深いよね。

「うん、家族みんなで読むと絆が深まりそう。
あおぱぱ評価(あおぱぱの独断と偏見による感想です)
- ストーリーの面白さ (10点): 緊張感と感動が絶妙に調和した物語構成が秀逸です。
- イラストの魅力 (10点): 水彩画の柔らかさと色彩の美しさが際立っています。
- 教育的要素 (9点): チームワークや勇気など、多くの学びが得られます。
- 年齢適性 (9点): 4歳以上の幅広い年齢で楽しめます。さらに大人にも最適です。
- 再読価値 (10点): 読むたびに新しい発見があり、長く楽しめる一冊です。
作品の情報
書名:スイミー 小さなかしこいさかなのはなし
著者:作: レオ・レオニ 訳: 谷川 俊太郎
出版:好学社
ページ:32ページ
あらすじ
スイミーは黒い小さな魚。ある日、大きなマグロに兄弟を全て飲み込まれ、一匹で海を泳ぐことに。恐怖や孤独を感じながらも、美しい海の世界に触れるうちに彼は希望を取り戻します。そして、同じ境遇の小さな魚たちと出会い、彼らと力を合わせて大きな挑戦をする決意をします。
絵本の感想
この絵本は、大人にも子どもにも響くテーマが詰まっています。一匹の小さな魚が、仲間と協力しながら困難に立ち向かう物語は、勇気や希望、そして連帯の大切さを教えてくれます。レオ・レオニの美しいイラストと、谷川俊太郎さんの詩的な訳文も魅力のひとつです。
谷川俊太郎さん作の「ぼくとがっこう」の紹介記事はこちら。
挿絵について
「スイミー」の挿絵は、物語の魅力を何倍にも引き立てています。一番有名な場面は、赤い小さな魚たちが一つにまとまり、大きな魚の形を作るでしょう。この絵は、協力の力とチームワークの美しさを象徴的に描いています。みんなで力を合わせ大きな魚の形を作ることで「一体となれば恐れに立ち向かえる」という力強いメッセージを伝えています。画面全体に広がる魚の配置はシンプルながらも計算され尽くしていて、スイミーが目として機能する黒い姿が際立っています。
「スイミー」の挿絵は、レオ・レオニの独特なスタイルが光っています。水彩画の柔らかいタッチと大胆な色使いが、物語の美しさと深みを視覚的に表現しています。挿絵が文章と一体となり、読者を絵本の世界に引き込む力は圧倒的です。どのページも、子どもたちがじっと見入ってしまうような魅力を持っています。
これらの挿絵は、読むたびに新しい発見をもたらし、親子の会話を弾ませるきっかけにもなります。絵本を手に取ったら、ぜひ挿絵の細部までじっくり楽しんでください!
絵本の対象年齢
4歳から10歳くらいまでがおすすめです。テーマの深さを考えると大人が読んでも十分楽しめます。
教育的効果
- チームワークの大切さ
スイミーが仲間と力を合わせるシーンは、集団で協力することの重要性を教えてくれます。 - 逆境に立ち向かう勇気
一度は孤独に打ちひしがれるスイミーが、再び立ち上がる姿は子どもたちに困難への向き合い方を示します。 - 好奇心と探求心
スイミーが海の中で新しいものを見つけていく描写は、未知の世界への興味や学びの楽しさを伝えます。
読み聞かせのポイント
スイミーの台詞や場面転換が鮮やかなので、抑揚をつけて読むと良いでしょう。怖いシーンは少しゆっくりと、スイミーが美しい海を探検する場面はワクワクした声で読むと、子どもたちも物語に引き込まれます。また、絵の美しさも魅力のひとつなので、ページをめくるたびに一緒にイラストを楽しむ時間を作ってください。
まとめ&あおぱぱチェック
「スイミー」は、勇気、希望、チームワークの大切さを教えてくれる一冊です。親子で読むことで絆が深まり、話し合いのきっかけにもなるでしょう。
ぜひ手に取って、海の世界とスイミーの冒険を楽しんでください!
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